昭和53年04月06日 衆議院 決算委員会

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公明党 春田重昭
長官にお尋ねしますけれども、かつて分科会におきましてわが党の委員の質問に対しまして、この竹島には自衛権は及ぶのだ、したがってそれを行使するとともに、日本の安全保障上支障がないとは言えない、このように御答弁されたと聞いておりますけれども、この意味はどういう意味なのか。できましたら、ひとつ具体的にお答え願いたいと思います。

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防衛庁長官 金丸信
この問題につきましては、ただいま外務省からもお話がありましたように、日本の領土であることは当然でありますが、平和的手段でこれを解決したいということでございますから、防衛庁はこれに対処する考え方は持っておらない、こういうことであります。

[125]
公明党 春田重昭
ただいま外務省の方がお答えになったように、年に1回、夏ごろですか、海上保安庁が巡回しているらしいのですね。島の近くに近づいたら、またその岸壁に近づこうとしたら韓国軍が発砲するということも聞いておりますし……。

で、話し合い、平和的手段によって解決していきたいということでございますけれども、韓国側は、少数でございますけれども軍隊がおり、いろいろな建物が毎年毎年、巡回するたびにふえていっているそうですね。いわゆる既成事実をつくろうとしておる。となれば、過去53回ですか、話し合い、いろいろな抗議もあったと聞いておりますけれども、それでもいままで解決しないし、膠着状態が続いておるわけですよ。

こういういわゆる膠着状態のままであっても、防衛庁としてはあくまでアクションといいますか行動は起こさないのかどうかですね。どうですか。

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防衛庁長官 金丸信
防衛庁といたしましては、アクションを起こしてはいけないという考え方を持っております。