平成08年06月04日 参議院 海洋法条約等に関する特別委員会

[253]
無所属 本岡昭次
私は、外務省の外交問題は信用していますよ。しかし、韓国との間で口上書が65回も出されたという、こんなことは大変なことだなとみんな思いますよ。

だから、外交というのは外務省が専門的におやりになることであったとしても、やはり国民の合意というものが一方の背景になければ私はうまくいかぬと思うんです。秘密主義にして、そしてその秘密を占有することによって外務省の権威が高まるというものでもないと思うんです。だから、可能なものはできるだけ公開して、国民世論に外務省の考えを求めていくという手法がやっぱり民主主義の国には必要だと思うんです。

しかし、今おっしゃっるように見せないとおっしゃるんなら、少なくとも今幾つかの項目というので公開されましたから、1回から65回まで1、2、3、4、5と書いてもらって、そこに一体何をそこで言ったのかということを文書で私の手元に資料として出していただけますか。口上書そのものじゃなくて、何をそのときに出したかと。それぐらいのことはできるんでしょう。

[254]
政府委員(外務省アジア局長) 加藤良三
先ほど申し上げましたところがこれまで65回にわたって発出された口上書の主たる内容でございますが、昭和27年から昭和55年までの間で47件、これはいずれも竹島の韓国側による占拠に対する抗議、それから施設の撤去を内容とするものでございます。昭和56年、すなわち1981年以降は18件ございます。これも不法占拠に対する抗議と施設などの即時撤去の要求を内容とするものでございます。

以下、同じようなものが、昭和57年1件、昭和58年2件、59年1件、60年1件、62年1件、63年1件、平成元年2件、平成3年1件、平成4年3件、このうち平成4年の3件につきましては韓国の軍艦による我が国巡視船への示威行動への抗議であり、また竹島領海内での射撃訓練への抗議を内容とするものである、こういうことになっております。

そういう次第でございますので、私どもとして、できるだけこの内容を今御説明したということでお許しを得られればと考えます。