昭和35年02月08日 衆議院 予算委員会

[090]
日本社会党(社会民主党) 横路節雄
今の武力攻撃が実際に発生した場合における第5条の発動ということについてわかりましたが、これとの関連で総理にちょっとお尋ねをしておきたいのですが、竹島問題ですね。あれはこの条約が発効されてなお韓国があそこに武力でもっておるということは、いわゆる武力攻撃によってあれは占領されているという規定になりますね、今度は。そうしたらどうなさるんですか。条約が発効したあとは竹島問題はどうなさるのです。

[091]
内閣総理大臣 岸信介
この問題に関しましては、従来日韓の間においての交渉も行なわれております。またわれわれとしては司法裁判所に提訴するようなことを提議もしておりますが、韓国側はこれに応じないというような経過になっております。私はやはりこの問題は、従来日本が考えてきているように、両国の交渉と、それから国際機関によるところの方法によって解決することが適当である、かように考えております。

[092]
日本社会党(社会民主党) 横路節雄
総理大臣にお尋ねしたいのですが、この条約が効力を発生した後において、なお韓国の軍隊があそこから撤退しない場合においては、あの竹島に発生している事実は、これは武力による侵略というように考えてよろしいわけですね。その点を聞いているのですよ。

[093]
内閣総理大臣 岸信介
そういうふうに解釈すべきものだろうと思います。